乳酸菌とインフルエンザには関係があるの?

インフルエンザにかかった女性

腸内環境を良好にすることが、免疫力アップにつながることはなんとなく知っていると思います。これは、人体の約60~70%の免疫細胞が集まる腸内の環境が整えられて、その免疫細胞が活性化するからです。

ビフィズス菌や乳酸菌の菌体成分には、腸内の免疫細胞を刺激する作用があり、それによって免疫系が活性化するのです。

ただし、腸内フローラの改善や整腸作用などのほかの乳酸菌の効果と同じように、菌種や菌株によって働きや効果の度合いはちがいます

インフルエンザの予防や症状緩和に効果的だということがわかっている乳酸菌としては、「ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株」「ラクトバチルス・アシドフィルス・L-92株」「ラクトバチルス・ブルガリクス・OLL1073R-1株」などがあります。

これらの乳酸菌を継続的に摂取することで、インフルエンザにかかりにくいカラダが作られたり、感染したとしても症状が軽くなったりするという効果が期待できるのです。

L.カゼイ YIT9029

ラクトバチルス・カゼイ・シロタ株の通称は「L.カゼイ シロタ株」もしくは「乳酸菌シロタ株」。ヤクルトに含まれている乳酸菌として有名で、テレビCMなどを通じて知っている人も多い身近な乳酸菌のひとつです。

インフルエンザにかかったマウスにこの乳酸菌を入れたエサを与えた実験では、ナチュラル・キラー細胞(NK細胞)が活性化されて、体内のインフルエンザウイルスの量が減少したことが確認されています。

また強化培養されたシロタ株は酸に強く、胃液や胆汁などに負けずに、生きたまま腸まで届きます。そしてそこで有毒な大腸菌を減らしたり、もともとすんでいるビフィズス菌を増やしたりする効果があります。

参考 : シロタ株.jp

乳酸菌シロタ株はヤクルト社の乳酸菌飲料「ヤクルト400」「ヤクルト400LT」「Newヤクルト」「ヤクルトAce」などに含まれています。

L-92乳酸菌

ラクトバチルス・アシドフィルスという乳酸菌業界(?)では有名な存在なのですが、そのアシドフィルス種のうち、カルピス社が独自に選び出した菌株が「L-92乳酸菌」です。

やはりマウスによる実験で、L-92乳酸菌を摂取したグループと摂取しなかったグループとのあいだで、肺から検出されたインフルエンザウイルスの量がちがったという研究結果があります。

そして、NK細胞の活性も摂取したグループのほうが高かったということもわかっています。

また、L-92乳酸菌には免疫バランスを整える作用があり、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、花粉症などの症状を緩和するという研究結果もあります。

ヒトの免疫システムには、免疫細胞の司令塔的な役割があるTh1とTh2があり、この2つの細胞が免疫をコントロールしているのですが、何らかの理由でバランスが崩れると過剰な防御反応が起きて、アレルギーが起こるとされています。

L-92乳酸菌には、この2つの免疫細胞間のバランスを保つ作用があり、継続摂取によってその効果が発揮されるという研究結果が出ているのです。

参考 : 早わかりL-92乳酸菌 | カルピス社の健康情報室

L-92乳酸菌はカルピス社の乳性飲料「守る働く乳酸菌」、乳酸菌サプリ「アレルケア」などに含まれています。

1073R-1乳酸菌

ラクトバチルス・ブルガリクスは通称ブルガリア菌と呼ばれるもので、ヨーグルトの発酵につかわれる乳酸菌として一般によく知られています。

そのブルガリア菌のなかの「OLL1073R-1」という菌株は「R-1乳酸菌」と呼ばれており、風邪やインフルエンザの予防や症状緩和に効果的だと考えられる研究結果が得られています。

また、R-1乳酸菌は風邪やインフルエンザの予防効果があるだけでなく、インフルエンザワクチンの効果を高める作用もあるのではないかと考えられています。

参考 : 1073R-1乳酸菌試験結果(3) | 明治ヨーグルトライブラリー

R-1乳酸菌は明治のヨーグルト「明治プロビオヨーグルトR-1 112g」、飲むヨーグルト「明治プロビオヨーグルトR-1 ドリンクタイプ」などに含まれています。

インフルエンザワクチンも大事

上記で紹介した乳酸菌は、NK細胞を活性化したり、インフルエンザウイルスに対して有効であったりするという研究結果が出ており、免疫力アップに効果的だと考えられます。

しかし、それらの乳酸菌を摂っていればインフルエンザワクチンを打たなくてよい、ということにはなりません。

バランスの取れた食事を意識することや、睡眠などの生活習慣を整えること、うがい手洗いなどをきちんとすること。それらと同じように、ふだんの生活に取り入れるには良い方法だと思います。

しかし、それだけではウイルスの感染を防げないこともあります。ワクチンの接種とあわせておこない、その2つの相乗効果を期待するというのが、いちばん良い方法なのではないかと思います。

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