ビオチンを食べるビフィズス菌と乳酸菌

食べかけ

「ビオチン療法」という言葉を聞いたことはありますか?わたしは、最近はじめて聞きました。

ビオチン」というのはビタミンHとも呼ばれるビタミンB群の一種(ややこしい)で、皮膚の形成にかかわっている重要な成分です。この栄養素が不足すると、湿疹、吹き出物などの肌トラブルが起きやすくなるとのこと。

ビオチンの効果として期待できるのは、アレルギー症状の緩和です。特に、脂漏性湿疹やアトピー性皮膚炎、掌蹠膿庖症(しょうせきのうほうしょう)などの症状に対して有効と考えられています。

基本的には、腸内細菌によって生成される成分であり、不足することは少ないそうですが、アトピー性皮膚炎を罹患している人の多くが、血液中のビオチン濃度が非常に低いというデータもあるようです。

参考 : ビオチンのことが分かる事典

わたしは脂漏性皮膚炎に悩まされていますが、もしかしたらビオチン欠乏もその要因のひとつなのではないか、と考えました。というわけで現在、ビオチン療法による治療を検討中です。

ビオチンに関することは上記のサイトに詳しいので、気になる方はぜひ見てみてください。

ビオチンを消費するビフィズス菌と乳酸菌

ところで、わたしが気になったのは、体内のビオチンを食べる(消費する)ビフィズス菌や乳酸菌が存在するということです。

以前から、フェカリス菌(エンテロコッカス・フェカリス)がビオチンを消費するという話は聞いていたのですが、なにやら、ビフィズス菌の中にも同じような悪さをするものがあるらしいと聞いて、さっそく調べました。

しかし、結論から言うと、ビフィズス菌全体について調べることはできませんでした。

ネット上の情報は専門家でない人が書いているものが多く(お前が言うな)、科学的なエビデンスが付記されているものはほとんどありませんし、論文へのリンクもありません。

論文検索サイトで「ビオチン ビフィズス菌」などと検索しましたが、ヒットするのは有料の論文のみ。さすがに、目当ての情報が掲載されているかわからないものにお金を出すことはできず、残念ながら論文にあたることはできませんでした。

それなら、と思い立ち、わたしが利用したことのある、もしくはこれから利用しようとしているビフィズス菌サプリを製造・販売している各メーカーに、電話で問い合わせることにしました。

貴社のサプリメントに含有されているビフィズス菌は、ビオチンを消費しますか」と。

そんな面倒なことを聞く人はいままでいなかったようで、問合せ先の3社は、すべて折り返し対応という形で回答してくれました。以下が、その結果です。

  • ビフィドバクテリウム・ロンガム・JBL01 : 消費する
  • ビフィドバクテリウム・ロンガム・BB536 : 生成する
  • ビフィドバクテリウム・アニマリス亜種ラクティス・LKM512 : 不明

電話応対してくれた方とのやり取り詳細を、以下に記します。

森下仁丹の「ヘルスエイド ビフィーナS」

まず最初に聞いたのが、機能性表示食品制度にいち早く対応した「ヘルスエイド ビフィーナS」を販売する森下仁丹です。

ビフィズス菌サプリと言えば、ビフィーナ。と言われるくらい有名な存在であり、実際に乳酸菌健康食品部門で18年連続売上No.1という実績を誇ります。

わたし「ビフィーナシリーズに含まれるビフィズス菌ロンガム種JBL01株は、ビオチンというビタミンを消費しますか?」

森下仁丹の応対者「消費します。しかし、全身のビオチンを消費したり、欠乏症になるほど消費したりはしません」

わたし「消費はするけど、その量は少ないということですか?」

森下「そうです」

わたし「わかりました。ありがとうございました」

上記のような感じでした。結論としては、ビフィーナSに含まれるビフィズス菌JBL01株は、ビオチンを消費するとのことです。ただし、その量は少なく、ビオチン不足になるほどではないとの回答も得られています。

またビフィーナSには、ビオチンの生成を助けると言われるアシドフィルス菌も含まれていることも、付記しておきます。

会話のやり取りについては、記憶をもとに再現しているので、発言そのままではないので、その点はご了承ください。また先述したように、実際には折り返し対応で回答いただいています。

話はそれますが、森下仁丹の電話対応はめちゃくちゃ良かったです。バツグンです。

わたしはコールセンターの仕事をしていたことがありますが、今回の3社のうち、森下仁丹の応対がいちばん気持ち良かったです。最初の女性オペレーター、折り返し対応してくれた男性の方、どちらも正確かつ丁寧でした。ファンになりそうです(謎)。

森永乳業の「ビヒダス BB536」

森永乳業の「ビヒダス BB536」には、ビヒダスBB536 プレーンヨーグルトに含まれているのと同じである「ビフィドバクテリウム属ロンガム種BB536株」という菌株が含まれています。

上記のヨーグルトは特定保健用食品(トクホ)であり、便通改善作用などが科学的に証明されています。

ヨーグルトには、100gあたり20億個以上のビフィズス菌が含まれますが、サプリのほうは1日目安分に150億個も配合しています。まだ購入したことはないですが、今後試してみたいと考えていたので、問い合わせてみました。

わたし「BB536はビオチンを消費しますか?」

森永「ビオチンを消費する乳酸菌(ビフィズス菌)と、つくる乳酸菌がいます」

わたし「はい」

森永「研究所に確認したところ、あくまで動物による試験の結果ですが、BB536はビオチンをつくるほうの乳酸菌とのことでした」

わたし「動物による試験では、BB536によってビオチンが生成されたことが確認されているということですね」

森永「そのとおりです」

わたし「わかりました。ありがとうございました」

というわけで、BB536は動物の試験では、ビオチンをむしろ生成するビフィズス菌であるという結果が出ているようです。動物というのは、おそらくマウスでしょうね。よく腸内細菌に関する実験に使われるので。

しかし、BB536はヘルスエイド ビフィーナSに含まれるJBL01株と同じロンガム種ですが、同じ菌種でも、ビオチンの消費に関してちがう作用を発揮するようです。

同じ菌種でも、菌株ごとに性質や機能性は異なるということは知っていますが、こうして実際に聞くと不思議な感じもします。しかし、BB536がビオチンを(動物による試験結果では)生成すると聞いて、すこし安心しました。

メイトーの「LKM512 顆粒タイプ」

さいごは、メイトー(協同乳業)の「ビフィズス菌 LKM512 顆粒タイプ」に含まれる、「ビフィドバクテリウム属アニマリス亜種ラクティスLKM512株」です。

わたしが直近3ヶ月ほど継続的に摂取している菌株なので、かなり気になっていたのですが…。

わたし「LKM512はビオチンを消費しますか?」

メイトー「ビオチンを消費するのは有胞子性乳酸菌だと思います」

わたし「…はい」

メイトー「研究部門に確認したところ、当社の菌株については、ビオチンを消費するかどうかの確認を取っていないとのことでした」

わたし「ビオチンを消費するのは有胞子性乳酸菌であり、LKM512 顆粒タイプに含まれるビフィズス菌は有胞子性乳酸菌ではないが、実際にビオチンを消費するかどうかはわからないということですね」

メイトー「そうです」

わたし「わかりました。ありがとうございました」

とのことでした。ビオチンを食べるのが有胞子性乳酸菌(だけ?)だというのは初めて聞きましたが、とりあえずLKM512がビオチンを消費するか否かはわからない、という結論はわかりました。

なんとなく腑に落ちませんが、気にせずLKM512の摂取は続けようと思います。

まとめ : ビオチンを食べるビフィドバクテリウムもある

上記のように、ビオチンを食べるとして知られているフェカリス菌のほか、ビフィドバクテリウム属ロンガム種JBL01株も、ビオチンを消費するということがわかりました。

そして反対に、同じロンガム種でも、森永のBB536株はビオチンを生成するタイプのビフィズス菌である、ということもわかりました。これは嬉しい収穫ですね。

電話での問合せは面倒ですが、相手はきちんと確認して回答してくれますし、不明点をしっかりと確認することは大事だな、とも思いました。デメリットが発覚するとしても、知らずに不安なままの状態でいるよりは良いと思います。

というわけで、ビオチンを消費するビフィズス菌は存在します。もしビオチン不足が原因でアトピー性皮膚炎に悩んでいる、という場合は、乳酸菌サプリや乳酸菌整腸剤のメーカーに問い合わせてみると良いかもしれません。

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